=================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.850【臨時号】2011.5.25 ◆ _/NIC =================================== ---------- PR -------------------------------------------------------- 【丸紅アクセスソリューションズ株式会社】 現在大好評!! ■VECTANTセキュアリモートアクセス■ どこからでも快適にオフィスのイントラネットへ安全にリモートアクセス! 現在3ヶ月間無償キャンペーン実施中。詳細については下記をご覧下さい。 https://www.marubeni-access.com/vectant/service/vpn/secureremote.htm ---------------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.850 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2011年3月中旬に米国で開催されたICANN会議を受けて、恒例となりました 「第30回ICANN報告会」を2011年5月10日に開催いたしました。本号では、そ のレポートをお届けします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 第30回ICANN報告会レポート JPNICインターネット推進部 山崎信 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2011年5月10日(火)に日本教育会館(東京都千代田区)にて、JPNICと財団法人 インターネット協会(IAjapan)の共催により、第30回ICANN報告会を開催いた しました。本報告会は、米国で開催された、第40回ICANNシリコンバレー/サ ンフランシスコ会議(以下サンフランシスコ会議)(2011年3月14日~18日)を対 象としたものです。 本稿では、このICANN報告会の主なトピックについて、簡単にご報告します。 ◆ 新gTLDにおける政府諮問委員会(GAC)とICANN理事会との協議 今回のICANN報告会で、多くの報告者が注目していたトピックは、「新gTLD申 請開始の前に解決しなければならない課題」についての、政府諮問委員会 (GAC)(*1)とICANN理事会(以下、理事会)との協議であったといえると思いま す。 ・総務省の中沢淳一氏による、「ICANNサンフランシスコ会合政府諮問委員会 (GAC)報告」 ・JPNIC理事の丸山直昌による「ICANNシリコンバレー会議概要報告」 ・Olivier M.J. Crepin-Leblond氏「ICANN At-Large諮問委員会(ALAC)(*2)議 長からのメッセージ」 ・JPNICの高山由香利による、「ICANNサンフランシスコ会議における新gTLD に関する議論」 が、この新gTLDにおける理事会とGAC間の協議について言及しました。 (*1) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-GAC (*2) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-alac 2010年11月にICANNから「申請者ガイドブック最終案」が公開された後、理事 会とGACとの間に、これら課題についての意見の隔たりが存在するため、それ を解決すべく双方による協議が行われました。これは、ICANN付属定款の ARTICLE XI Section 2.1.j.(*3)にて、GACから提出された勧告と理事会の見 解との間に相違がある場合、お互いに納得のいく解決策を探るための、協議 を行うことが定められているためです。ちなみに、今までの経緯は以下の通 りです。 1) ICANNカルタヘナ会議(2010年12月):新gTLDの導入に当たって未解決の課 題があることなどをGACから理事会に助言 2) GACスコアカード公開:2011年2月にGACが新gTLDの懸念点をまとめた文書 (GACスコアカード)を作成し、理事会に送付するとともに一般向けに公開 3) 理事会とGACの中間会合(於ブリュッセル、2011年2月28日~3月2日):新 gTLDに関する残存課題について、理事会とGACの意見の相違点を理解し、 取り得る解決策等を議論 4) ICANNサンフランシスコ会議:ICANN付属定款に基づいた協議が公開で2回 開催されたものの合意に至らず (*3) http://www.icann.org/en/general/bylaws.htm#XI これらを受け、最終日の理事会では、新gTLD申請者ガイドブック完成に向け た、今後のスケジュール(次項参照)のみが承認されるに留まりました。これ によると、2011年5月20日に理事会とGAC間で電話による協議を実施し、次回 シンガポール会議の初日(6月20日)に臨時理事会を開催して、新gTLD実装計画 案の検討を行う予定となっています。 ◆ ICANNを構成する各支持組織・諮問委員会・部会などについての報告 ○ ccNSO関連報告 株式会社日本レジストリサービス(JPRS)の堀田博文氏より、国コードドメイ ン名支持組織(ccNSO)(*4)についてご報告いただきました。報告では、ccNSO メンバー会合で検討された主な議題として、ccNSO Council Workshop、IDN ccTLDの動向、およびDNSSECの導入状況についてお話しいただきました。IDN ccTLDの動向については、ファストトラック(*5)および恒久的なポリシー策定 プロセス(PDP)(*6)の両方を含む形でお話しいただきました。 (*4) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-ccNSO (*5) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-fasttrack (*6) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-PDP ○ ICANNアドレス支持組織(ASO)報告 日本電信電話株式会社の藤崎智宏氏からは、アドレス支持組織(ASO)(*7)にお いて、主に2011年2月に発生した、IPv4アドレス在庫枯渇後のグローバルポリ シーに関する議論状況についてご報告いただきました。 これらのグローバルポリシーは「IANAへ返却されたアドレスをどのようにRIR に分配するか」を決めるためのもので、3件提案されています。2009年および 2010年に提案されたグローバルポリシーはいずれも合意に至らず、2011年に 提案された、「IANAによる枯渇後IPv4アドレス分配メカニズムに関するグロー バルポリシー」がAPNICでは承認され、他RIRでは議論中という状況です。こ のポリシーでは、IANAへのアドレス返却については対象とせず、返却された アドレスの再分配方法のみを定義しています。 (*7) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ah.html#01-ASO ○ ICANNサンフランシスコ会合政府諮問委員会(GAC)報告 中沢淳一氏によるGAC報告では、上記新gTLDの他に、.xxx gTLDについても、 理事会とGACとの間の主張に隔たりがあったため両者で協議が行われたとの話 がありました。また、結果として相互に容認可能な解決策には至らなかった ものの、ICANN付属定款(ARTICLE XI Section 2.1.k.)に示された通り、GACの 勧告に従わない理由を示した上で、最終的にサンフランシスコ会議での理事 会で承認されたことについても言及されました。 ○ ICANN At-Large諮問委員会(ALAC)議長からのメッセージ(録画) 前回に引き続き、ICANN会議の場で録画を行った、ALAC議長からのメッセージ をご覧いただきました。議長のOlivier Crepin-Leblond氏は、出身母体とな る地域別At-Large組織(*8)が欧州(EURALO)であることもあり、欧州の事情に ついてお話しいただくとともに、前述の新gTLDに関する理事会とGACとの協 議、公序良俗に反する文字列、知的財産権および開発途上国などからの申請 者支援といったポリシー課題、ALACの課題などについてお話しいただきまし た。 (*8) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-ralo ○ 新gTLD申請者支援合同作業部会(JAS WG)報告 新gTLDにおける、開発途上国などからの申請者支援については、そのために 設立されたワーキンググループ(JAS WG)で活躍されているRafik Dammak氏よ り、同WGについてご報告いただきました。 主な内容は、GACから提起された課題、および勧告のたたき台となる報告書案 についてでした。 ○ ICANNレジストラ部会報告 最後に、「ICANNレジストラ部会の最新動向」と題して、株式会社アーバンブ レインのJacob Williams氏より、レジストラ(*9)から構成される、ICANN GNSO のレジストラ部会に関して、主にWHOISにおけるポリシー、ICANNレジストラ 認定契約(RAA)への修正提案、新gTLDの導入についてご報告いただきました。 (*9) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ra.html#19-rejisutora WHOISポリシーに関しては、悪用およびプライバシー/プロキシサービス(*10) 不正利用などについての調査などが取り上げられました。 RAAへの修正提案については、現在各レジストラが独自に行っている、プライ バシー/プロキシサービスの統一化およびICANNによるサービスの管理を求め る声などが上がりました。また、登録者が悪意を持った行為を行った場合の レジストラによる捜査およびICANNへの報告義務、およびレジストラによるサ イバースクワッティングの禁止条項、リセラ(*11)もRAA遵守義務がありレジ ストラが管理を行うべき、などが提案に含まれているとのことです。 (*10) WHOISに、登録者の個人情報の代わりにレジストラなどの連絡先を表示 するサービス。 (*11) http://www.nic.ad.jp/ja/question/domain.html#id000301 締めくくりに、共催団体であるIAjapan顧問の高橋徹氏から、ごあいさつをい ただきました。その中で、Regional At-Large Organization (RALO)の重要性 についてお話しいただいたのが印象に残りました。 ◇ ◇ ◇ なお、本報告会の発表資料は、JPNIC Webサイトで後日公開いたします。 また、動画も後日公開予定ですので、ぜひそちらもご覧ください。 次回第41回ICANN会議は、2011年6月19日~24日にシンガポールにて開催され る予定です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。 http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/ (PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.850 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== ___________________________________ 本メールを転載・複製・再配布・引用される際には http://www.nic.ad.jp/ja/copyright.html をご確認ください  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ バックナンバー http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/ ___________________________________ ■■■■■ News & ViewsはRSS経由でも配信しています! ■■■■■ ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/backnumber/index.xml :::::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2011 Japan Network Information Center