IPアドレスポリシー:第一部 世界の状況と日本 ミーティング ログ 会場 :神奈川県 パシフィコ横浜 Room No.302 日時 : 2001年12月6日(木) 9:30-12:30 出席者 : 約128名 司会 : JPNIC IP事業部 IPアドレス課 江面 祥行 議事録担当: 佐藤 香奈枝 大堀 暢哉 議題 : 1. JPNICからの報告 - IPアドレス事業について - JPNIC IP担当理事 荻野 司 氏 2. APNIC Update Structure and polices APNIC 事務局長 Paul Wilson氏 3. ICANN ASO Updates ICAN ASO AC 荒野 高志 氏 4. APNICについて APNIC EC 前村 昌紀 氏 =========================================================================== ■ 開会の挨拶 JPNIC IP担当理事 : 荻野 司 氏 ・(社)日本ネットワークインフォメーションセンター 荻野 氏 より本日の 趣旨の説明の説明があった ---------------------------------------------------------------------- ■ JPNICからの報告 - IPアドレス事業について - JPNIC IP担当理事 : 荻野 司 氏 ・(社)日本ネットワークインフォメーションセンター 荻野 氏 より資料に 基づき、IPアドレス事業についての説明があった ▼ IPアドレス事業について - IPアドレスのレジストリ業務 JPNICとAPNIC、JPNICと指定事業者とのコンシステンシーを保つ目的に より開発を進めている - IPv6アドレスの国内基盤整備及び普及活動 ▼ 新規サービス ダイレクトメンバーアロケーションの導入 - 導入までの経緯の説明及び概要の説明 以前 /10程度の大きなアドレスブロックの割り振りについてAPNICに 打診したところ、APNIC自身プールアドレスが多くなりすぎてしまう ため、それは難しいとの回答があった。その代わり、大きな割り当て はAPNICのブロックから直接割り当てを受けるというのが本サービス 検討の背景。現在APNICの協力を得て準備を進めている IPv6エージェントサービス拡張 - JPNICで審議を行う(日本語で対応) - IPv6については日本が規則策定を率先して行っていることは評価され ていると感じている - 明日(12/7)APNIC主催でv6レジストリシステムのキックオフミーティ ングを行う - 10/25v6アドレスポリシーに関する説明会を急遽開催し、ここでは APNIC、RIPEの結果を踏まえた状況と日本からの提案について紹介を 行った - v6グローバルMLには積極的に参加して意見を述べてほしい ▼ IPアドレスポリシーメイキング ▼ IPv6普及活動 - アジア地域での普及の為にJPNICが先頭に立って進んでいる ▼ IPv6アドレスポリシへの参画 - ポリシメイキングへの参加の経緯の説明 - コミュニティへの情報提供 ---------------------------------------------------------------------- ■APNIC Update Structure and polices APNIC 事務局長 : Paul Wilson氏 ・Asia Pacific Network Information Centre Paul Wilson氏より資料に基づ きAPNICの紹介、世界の資源管理の階層構造、資源管理の考え方、統計資料 およびIPv6ポリシーの策定についての説明があった ▼ 本日のプレゼンの趣旨説明 ▼ Contents - APNICとは?の説明(業務等) ▼ APNICの活動内容の説明 ▼ インターネットリソースマネージメント - リソースレジストレーション - DNSマネージメント ▼ APNIC Policy Role ▼ APNIC Status Update - How Does APNIC Work? ▼ Membership Structure - 各カテゴリの説明 - 現状のカテゴリと台北で説明した3つの新たなカテゴリの説明 ▼ APNIC会員の推移の説明 - インドがインターネット解禁により、急速の伸びている。 ▼ アロケーションの推移 - APNICに8つの/8が管理下に入っている - 以前はオーストラリア、韓国、日本のアロケーションが多かったが、 中国のアロケーションが急速に伸びている。インドも今後急速に伸び ると予想される。 ▼ IPv6 Prefix Allocate - IPv6アドレスはアジア太平洋地域の44件の割り当てのうち、28件が日 本となっている ▼ WHOISクエリの推移の説明 - 現在1日100万件以上のqueryがあり、この1ヶ月で倍増している - httpのqueryも増加している ▼ トレーニングサービス - トレーニングを国別に受けたい場合はAPNICへご連絡頂きたい。 - 第14回Open Policy Meeting (9月予定)を日本で開催できればと考え ている。 ▼ APIRRについて - APNICでIRRを導入する予定。現在トライアルを行っている - 新しいDB RIPE v.3。rpls.ripe.net を参照。 - マレーシアのプロバイダの経路情報をAPIRR(irr.apnic.net)でトラ イアルとして、行っている - 次回APRICOT(バンコク)でもIRRに関する情報が提供される予定 - 申請を確実に行っていくため認証が非常に重要と考えており、APNICで はCAによる申請のセキュリティ強化を図っている。整備するには1~2 年の時間がかかるかも知れない。 ▼ Service Developments ▼ Certification Authority ▼ 台北のOPMでの決定事項の説明 ▼ APNIC Policies - 何故このような管理方法をしているのか知ってもらう為、ISPへのトレー ニングが重要と考えている。 ▼ 今までのアドレスの概念の説明 - クラスフルの問題点 CIDRの導入 クラスABCという言い方は誤り。CIDRが93年に導入されてからクラスは 存在しない。CIDRの導入により、よりニーズに合わせたIPアドレスの 正確な分割できるようになった。 ▼ Minimum Allocation - スロースタートのポリシの説明 - ミニマムアロケーションを/19から/20に変えるときに、アメリカでは 議論があった。 - アロケーションされたアドレスの50~90%がユーザへの割り当てに使 用されている。 ▼ 台北のOPMでの決定事項及びディスカッションされた内容の説明 - IPv4 ・イニシャルアロケーション導入 ・スモールマルチホーミングの導入 ・IXへのトランジットLANへの割り当て⇒経路広告は不可 - IPv6 ・ブートストラップ期間の延長 ▼ IPv6 Policy Status - v4もいずれはすべてv6に移管されることを想定して、v6の初期割り振 りは既存のv4アドレスのネットワークから評価される。 - v4ネットワークを運用しておらず、v6の割り当てを受ける場合には最 小割り振り単位/35での割り当てとなる - HD-Ratioは科学的に実証された数字だとはいえない。 - v6のポリシーは今ドラフトがレビューされているところで、今後調整 が必要 ▼ IPv6 Addrres Requirement - イニシャルアロケーション/35での割り当てとなる。 ---------------------------------------------------------------------- ■ ICANN ASO Updates ICANN ASO AC : 荒野 高志 氏 ・ICANN ASO 荒野 氏より 資料に基づき ICANN ASO Updates について説明が あった ▼ ICANN ASOについて - 活動報告 - ASOの役割はグローバルなポリシーを作ること。作業をすべて9人で行 うのではなく、ポリシー策定を推進していくのがASOの役割。 - general assembly (総会)は次回はバンコクのAPLICOTのときに開催す る。 - ここではLACNICからの報告が予定されている。 - LACNIC、AFRINICが次回のアプリコットにて新たなRIRとして承認され る予定 ▼ RFC2050の改訂について リバイズが必要ということで、ASOとしてコーディネートしようという ことで、新たに作成する為に議論されている。今後1年位で進捗がある と思う。 ▼ IPv6アドレスポリシー策定について - RIRsでのボトムアップのポリシーメイキングがうまく機能している - IPv6などではドラフティングタスクフォースを作り作業を進めてい る - グローバルポリシーメーキングについて、ご意見、ご提案などお寄 せ頂きたい。 ---------------------------------------------------------------------- ■ APNICについて APNIC EC JPNIC IP-WG主査 : 前村 昌紀 氏 ・APNIC Executive Counsil 前村 氏より資料に基づきAPNICについての説明が あった ▼ APNIC・アウトラインのおさらい - APNICとは - 組織構造 - RIRとポリシ策定 ▼ OPMについて - OPMの問題点と解決策の模索 ▼ Language barrier - アジア太平洋地域の多くの国は英語がsecond languageである。よって、 Open Meetingが英語で行われていることが発言を行う上でハードルに なっているため、対策を検討中。 - 現在も、会議の進行に当たって、Native speakrに対してはゆっくりわ かりやすく話すようお願いしたりしている。 ▼ NIRスキームの問題点 - APNICには現在NIRの制度が明確化されていない。 - NIRはインターネットレジストリとして内容的にはAPNICに近い仕事を しながら、APNICの会費制度の中ではISPに近い ▼ NIRスキームの改善 - 台北のミーティングからNIRミーティングをオープンにし、NIRでなく ても誰でも参加できるようにした。 - nir-discuss ML も誰でも参加できる - この件についてIW会期中にKRNICからプロポーザルがあった。 ▼ NIRとAPNICの協力体制 - レジストリシステムの開発連携 - IRRの研究 [質問/意見] Q1 ドメインビジネスという観点で考えた場合.comを取ると8ドルだが .jpはそ れに比べて高い。ユーザは価格が安い方が望ましいので、安いUSに取りに 行ったほうが良いと考えるのでは? A1 おっしゃる事はもっともだと思う。しかし、本日ご紹介したのはIPアドレ スについての階層構造についてであり、ドメイン名の管理については本日 説明した仕組みとは別の仕組みで運用をしていている。本日のご意見をい ただいた旨はドメインの担当者に伝える。(奥谷) Q2 APNICのIRRをメリットのIRRの代わりに登録して運用しても問題ないか? A2 現在はメリットと接続されていないので、他のIRRと同期が取れていない。 今後は接続しなければならないと考えている(paul) 現在APNICと連携を取りながら研究をしている。検討が進んでいないので、 進んだ段階で登録などについてもご紹介できると思う。IRRのMLがあるので、 今後はそちらでで議論したい。(近藤) Q2-2 APNICのWEB(Whois)から登録できるようだが、こちらから登録可能か? A2-2 現在、APNICのIRRは実験段階なので、反映されない。Webからの登録は現 在議論されている最中。(Paul) Q3 APNICのメンテナーオブジェクトはAPNIC会員でなくても、取る事は可能か? A3 現在のこの辺りは議論されていない。登録については、会員にとって、や さしくなければ行けないと考えている。今後はこれを考慮して議論してい きたい。よって、現段階では明確には答えられない。(Paul)