各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
「インターネット技術コミュニティメンバーによるインターネット
ガバナンスに関する見解と提言」に対するJPNICとしての支持表明
JPNICは、インターネットガバナンスに関する検討を行う上で、 インターネット技術コミュニティとして共通して重視する原則をまとめた以下の提言に支持を表明し、 署名したことを発表いたします。
"Internet Governance Observations and Recommendations from Members of the Internet Technical Community" (「提言の概要」参照)
本提言は、当初NETmundial*1への寄書として、 Internet Society (ISOC)が調整の中心となり、 さまざまな地域と立場から構成される技術コミュニティとそのメンバーによる議論を経て策定されました。 今後も引き続き、 インターネットガバナンスに関するあらゆる議論の場において、 技術コミュニティの基本姿勢を提示する文書として位置づけられます。
JPNICは、上記の背景に基づき、 技術コミュニティとして協調している姿勢を示すこと、 そして、インターネットガバナンスに関わる議論の中で、 技術コミュニティ以外の人々にも、 インターネットの本質を維持する上で重視すべき原則を伝える重要性に賛同し、 署名しています。
また、本提言を取りまとめたISOCでは、 これに賛同する組織および個人からの署名を幅広く呼びかけています。 こうした技術コミュニティとしての原則に賛同する方は署名ができますので、 ご興味のある方は下記の窓口までご相談ください。
記
提言の概要
本文書に記されているRecommendations(提言)の概要は以下の通りです。 背景も含めた詳細は、原文をご確認ください。
Recommendations(提言)
インターネットに関するポリシー策定および技術の標準化・開発のプロセスにおけるオープン性と透明性は、 インターネットの成功にとって本質的なものである。 それは、グローバルで相互運用可能な情報通信技術の基盤と、 それを運用および利用する人々、 これらすべての要素によって初めて実現される。
以下に示す原則および慣例に基づき、 さまざまな関係者が参加できる「マルチステークホルダーモデル」による意思決定は、 インターネットの技術的開発のためのガバナンスにとって最も効果的なモデルであり、 未来のインターネットの進化をより拡張し、 補強する能力があると認識している。
- 関心・知識を持った関係者へ幅広く開かれた参加
(Open and inclusive participation)- コンセンサスに基づく意思決定
(Consensus-based)- 革新を進める上で許諾を前提としない
(Permission-less innovation)- すべての関係者がそれぞれの役割と責任に基づき連携することによる能力の最大化
(Collective stewardship and empowerment)- 意思決定プロセスの透明性
(Transparency)- 実践的で実証に基づいた取り組み
(Pragmatic and evidence-based approach)- 利用者による自発的な採用
(Voluntary adoption)
署名組織・個人
本提言に支持を表明している組織・個人の一覧は、 提言の掲載されている下記のWebページより参照可能です。
国内においては、株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が署名*2をしています。
本件に関する問い合わせ窓口
質問および署名に関するご相談は、 ingov-query@nic.ad.jp 宛にご連絡ください。
*1 News & Views vol.1196 [特集]NETmundial報告
*2 JPRSトピックス:JPRSが技術コミュニティからの提言に支持を表明 ~4月にブラジルで開催されるインターネットガバナンス関連会合に向けて~
以上