---------- PR -------------------------------------------------------- Internet Week 2004 開催! ◆ 2004年11月30日~12月3日 ◆パシフィコ横浜 ネットワーク技術者集結! お申込みはこちら→http://internetweek.jp/ ┛┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳┗ ┃お┃申┃込┃み┃受┃付┃は┃11┃月┃19┃日┃18┃時┃ま┃で┃!┃ ┓┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻┏ ---------------------------------------------------------------------- ---------- PR -------------------------------------------------------- ┏━┳━┳━┳━┳━┓ JPNIC・JPCERT/CCセキュリティセミナー2004 ┃不┃正┃侵┃入┃の┃ http://www.nic.ad.jp/security-seminar/ ┣━╋━╋━╋━╋━╋━┳━┳━┓ 詳細・お申し込みはこちらから! ┃実┃態┃と┃具┃体┃的┃対┃策┃ 2005年2月3日(木)~4日(金) ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛開催場所:大手町サンケイプラザ(東京) ---------------------------------------------------------------------- =================================== __ /P▲ ◆ JPNIC News & Views vol.212【臨時号】2004.11.10 ◆ _/NIC =================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ News & Views vol.212 です ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月19日~22日まで米国、レストンで第14回ARINミーティングが開催されまし た。北米、カリブ海周辺の一部地域、サハラ以南のアフリカ大陸を受け持つ地 域インターネットレジストリであるARINのミーティングにおけるIP アドレス 関連の最新動向をお伝えします。 □ARIN:American Registry for Internet Numbers http://www.arin.net/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ ARIN XIVレポート JPNIC IP事業部 奥谷泉 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ダレス空港から車で約15分の街、レストンで開催された第14回ARINミーティン グに参加してきました。 2004年10月19日~22日までの4日間、今回も去年と同様にNANOG(*1)ミーティン グと合わせての開催でした。そして、175名の参加者のうち95名、と約半数以 上はNANOGミーティングの参加者でもあったと報告されています。 さて、ミーティングの内容ですが、IPアドレス・AS番号ポリシー分野における 大きな決定事項はなく、ICANNに関するトピックスが多かったことが特徴的で した。 そして、ARIN地域においてもWHOISにおけるプライバシー保護については課題 として注目されております。AP地域ではコンセンサスが得られた割り当て情報 の公開任意化の提案は、ARIN地域ではコンセンサスには至らなかったものの、 今後も引き続き議論が行われていくテーマなのではないかという印象を受けま した。 以下にミーティングの特筆点をまとめてご紹介します。 ■ICANNに関して報告されたトピックス ・ICANNとNRO(*2)間でのASO MoU(同意書)の締結 ICANNとNRO間で、ICANN ASOの機能をNROがどのように担っていくのかを 規定したMoU(同意書)を締結した。これにより、ASO ACの選出方法が 若干変更となるが、基本的には現在と大きな変更はなく、既存のコミュ ニティによるボトムアップのポリシー策定プロセスの枠組みがより明確 になった。 □ASO MoUについて http://www.nro.net/archive/press-releases/aso-mou.html ・AfriNICの暫定承認 アフリカ大陸を管理する、5つ目のRIRとしてAfriNICを暫定的に認める ことが2004年9月30日のICANNミーティングで承認されたことが報告され た。 ・ASO AC選挙 Eric Decker氏の任期満了に伴い選挙があり、Sanford H.George氏が 当選した。 ・WSIS(*3)についてのアップデート インターネットガナバンスについて各国の代表が議論を行っているWSIS の動向についてScott Bradner(ARIN理事)、Paul Twomey(ICANN CEO)、 Raul Echeberria(LACNIC CEO)が発表し、現在のボトムアッププロセス を維持できるよう、地元政府に対するコミュニティからの働きかけを呼 びかけた。 (*1)NANOG:The North American Network Operators' Group インターネットに於ける技術的事項、およびそれにまつわるオペレーショ ンに関する事項を議論、検討、普及を行う場。 http://www.nanog.org (*2)NRO:Number Resource Organization http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/nro.html http://www.nro.net (*3)WSIS:World Summit on the Information Society http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-kz.html#03-wsis http://www.itu.int/wsis/ ■ポリシー提案関連 1:IANAからRIRへのIPv6アドレスの割り振りポリシー (Policy Proposal 2004-8: IANA to RIR IPv6 Allocations) 2:WHOISにおけるユーザ割り当て情報の公開任意化 (Policy Proposal 2004-6: Privacy of Reassignment Information) 3:「Residential Customer Privacy Policy」適用範囲の変更 (Policy Proposal 2004-7: Residential Customer Privacy Policy ) 4:複数の独立したネットワークへの割り振り (Policy Proposal 2004-5: Address Space for Multiple Discrete Networks) 5:プライベートネットワークに対するグローバルアアドレスの付与 (Policy Proposal 2004-3: Global Addresses for Private Network Interconnectivity) ・上記5点の提案事項のうち、参加者の賛成多数であったのは「3: Residential Customer Privacy Policy適用範囲の変更」のみである。た だし、この提案も既存のResidential Customer Privacy Policyの対象と なるネットワークのIPアドレス数を縮小した微修正であり、今回ARIN地域 におけるWHOISでのプライバシーポリシーの大きな変更につながる決定事 項は特になかった。 ・IANAからRIRへのIPv6アドレスの割り振りについては、/12は割り振りサイ ズとして大きすぎる、最小割り振りサイズや追加割り振りの利用率は定義 するべきではない等のコメントがあり、会場からの賛成意見はなかった。 しかし、ポリシー提案事項ではなく、コミュニティに対する提言 (Recommendation)として扱うとし、ミーティングでのコンセンサスの確認 は行わなかった。今後、ARIN ACによる調整のもと、MLで確認を行う予定 である。 ・AP地域でコンセンサスが得られた割り当て情報公開任意化は、個人のプラ イバシーを保護する目的であれば個人ユーザへの割り当てのみに非公開を 認めるべきなのではないか、等の指摘があり、コンセンサスには至らなかっ た。しかし、WHOISにおける個人情報保護の必要性を認める意見が多数で あった。 ■その他 ・IETFで議論を進めている、IPv6の「ユニークローカルアドレス(*4)」につ いては、状況のアップデートが紹介された際、そのようなアドレスを認め ると、ユーザがPIアドレスとして、本来の目的とは異なるかたちで利用す るケースが増えるのではないか、との懸念が表明された。その後、メーリ ングリスト(ppml@arin.net)でIETFに対して反対を表明するべきなのでは、 とのコメントがあり、現在ARINとしての反対表面文のドラフトを提示して いる。また、本件はNANOGのメーリングリスト(nanog@merit.edu)でも議論 中。 ・Policy Process BoFでは、各RIRで提案が行われたポリシーは、全RIRで自 動的に提案として扱うべきでは等、RIRコミュニティ間での今後のポリ シー調整のあり方について議論となった。 (*4)IPv6ユニークローカルアドレス: IETFで議論が進められている、IPv6におけるサイトローカルに代わる閉じ たネットワークで利用するアドレス。"locally assigned"と"centrally assigned" の二種類があり、前者は世界的に一意である可能性が高いが、 その保証はされない。後者は専任の組織による管理のもと、世界的に一意 であることが保証される。 http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-ipv6-unique-local-addr-07.txt http://www.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-ipv6-ula-central-00.txt ◇ ◇ ◇ このミーティングへの参加を通じて、アジア太平洋地域と同じトピックの発表、 提案が行われた場合であっても、参加者の反応が異なるということを確認し、 大変興味深く思いました。 中でも印象的だったのはARINのコミュニティに対するWSISの動向の紹介方法で す。日本を含めたAP地域においては、WSISに関しては、どちらかといえばコミュ ニティに必要な動向をお知らせし、また、現在の進め方についてコメントをい ただきたい、という姿勢でご紹介しています。 しかし、今回のARINミーティングにおいては3名のスピーカーがスピーチを行 い、これは非常に大切なプロセスである、みんな是非動向をウォッチしてほし い、そして、現在のボトムアップによるポリシー策定プロセスが維持できるよ うに地元の政府に働きかけてほしい、とコミュニティに対して積極的な行動を 呼び掛けており、参加者も真剣に聞き入るような空気でした。 また、AP地域でも既に議論を行った「IANAからRIRへのIPv6アドレスの割り振 りポリシー」の提案についても、APNICのミーティングでも発言をしていた参 加者が、他の参加者の発言に触発されて発展させた別の意見を述べる等、結果 として、AP地域とはまた別の視点からのコメントが出ていました。 まさに、ポリシーの議論というのは、その場その場の生きた議論であり、たと え同じ内容の提案であったとしても参加者の発言によって、流れや、時には結 論も変わることがあるということではないかと思います。そのようなことを改 めて実感させられたミーティングでした。 □ARIN XIV Webページ http://www.arin.net/library/minutes/ARIN_XIV/ ___________________________________ ■■■■■ JPNICの活動はJPNIC会員によって支えられています ■■■■■ ::::: 会員リスト ::::: http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/ :::: 会員専用サイト :::: http://www.nic.ad.jp/member/(PASSWORD有) □┓ ━━━ N e w s & V i e w s への会員広告無料掲載実施中 ━━━┏□ ┗┛ お問い合わせは jpnic-news@nic.ad.jp まで ┗┛  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ =================================== JPNIC News & Views vol.212 【臨時号】 @ 発行 社団法人 日本ネットワークインフォメーションセンター 101-0047 東京都千代田区内神田2-3-4 国際興業神田ビル6F @ 問い合わせ先 jpnic-news@nic.ad.jp =================================== 登録・削除・変更 http://www.nic.ad.jp/ja/mailmagazine/ ■■◆ @ Japan Network Information Center ■■◆ @ http://www.nic.ad.jp/ ■■ Copyright(C), 2004 Japan Network Information Center