各位
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター
米国商務省電気通信情報局が
インターネットDNS機能の管理権限を移管する意向を表明
2014年3月14日、米国商務省電気通信情報局(NTIA)は、 インターネットのドメインネームシステム(DNS)に関して担っていた同局の役割を、 グローバルなマルチステークホルダーコミュニティに移管する意向を明らかにしました(*1、JPNICによる翻訳あり)。
1998年のICANN設立にあたり、米国政府は、 インターネットDNSの管理に関して、 その方針策定とIANA機能の提供を、 将来的には民間のリーダーシップに委ねるべきとしながらも、 当面の間その移管作業については米国政府に責任があるとして、 これらの業務を行うICANNなどとの間で、 今日まで契約関係を維持してきました(*2)。
NTIAは今回の意向に基づき、まずICANNに対して、 移行計画を立案するために、 グローバルなステークホルダーとの検討を開始するように依頼するとともに、 この移行計画案が、 政府主導あるいは政府間組織による構成である場合、 提案を受け入れないことを明言しています。
これに対して同日、ICANNは、 NTIAによる発表を「歴史的」と位置づけた上で、 米国政府の役割の移管プロセスを開始すると発表し、世界中の政府、 民間セクター、市民社会、 インターネット関連団体にこのプロセスに対する参加を呼びかける声明(*3)を発表しました。
また、いわゆるモンテビデオ声明(*4)以降、 インターネット運営に関する協力体制の発展に向けた努力を呼びかけていたインターネット関連団体も、 この進展を歓迎する声明(*5、 JPNICによる翻訳あり)を発表しました。
JPNICは、 急速かつダイナミックに進展するインターネットガバナンスの新たな仕組みへの移行の動きを支持するとともに、 2013年11月19日に公表した声明「インターネットガバナンスに関する動向とJPNICの取り組みについて」(*6)の通り、 今後の動向把握と適切な情報提供に加えて、 グローバルなステークホルダーの一員として新たな仕組みの構築に積極的に関与・貢献していきます。
以上